勝利の優越感に浸っていた神崎の目の前で――――――それは突然起こった。




 蒼助に覆い被さり彼を食そうとした正にその時、【屍鬼】達は光に呑まれた。

 それは内側から発された。
 神崎は、閃光のようなその光に目を潰されないように咄嗟に目を閉じる寸前に、そう判断した。
 閉じる寸前の眼に光は青く映った。



 腕で目を庇いながらジッとしていると近くでベチャリ、と生理的に嫌悪したくなる音が聞こえた。


 青の光がおさまった感じると、神崎は目をゆっくり開き瞬きを繰り返す。

 そして、腕をどけた神崎は途端――――――恐ろしいものを目の当たりにする。

  

 黒い血液がそこら中にぶち撒けられ地面、切り裂かれ、引き裂かれた【屍鬼】達の骸。
 そして身体と引き離されたその無数の肉片。


 この光景を詩人が見ればこう一言で言い表すだろう。
 ――――――地獄絵図、と。



 呆然としていた神崎はハッと我に返り意識を別のものへと移す。




 現世に再現された地獄絵図の中心に立つ『男』に。


 神崎は己の目を疑った。

 先程までこの『男』は致命傷を負い、瀕死の状態ではなかったか。

 己の策にはまって敗北したのではなかったか。

 なのに何故、







 ――――――この男は立っているのか。









 『男』は口端を吊り上げて笑うと、威厳と威圧に満ちた声を口から発する。



――――――――――――良い度胸だな……」



 もぎ取った血だらけの首を放り捨て、『男』は手にまとわりついた血を舐めとる。

 その味に顔を顰めた後、視線は神崎に向けられる。 



「お前の腕の中に居る者が、誰のモノなのか………承知で見せつけているのか?」



 その瞬間、矢のような鋭い眼光に神崎は全身を貫かれる感覚に陥った。

 全身の毛穴が開き、そこから一斉に汗が吹き出る。

 身体がやけに揺れると思ったら、膝が恐怖に駆られ笑っていた。


 脳が警告する。



  

 逃げろ、止せ、奴は格が違いすぎる――――――と。 




 しかし、その警告を愚かにも無視した神崎は、負けじと声を絞り出し相手の正体を問う。




 

「何なんだお前……………」

「………何だと思う?」

「……………玖珂、じゃ……ないの、か?」




 姿形は玖珂蒼助だ。

 何も変わっていない。


 だが、中身が違う。

 目の前に立ち、己を威圧する存在は先程倒した男ではない。


「ふん…………馬鹿でもそれはわかるようだな。だが」



 貴様が知る必要は無い、とまるでこちらの言おうとした問いを『男』は切り伏せた。

 反論を翻そうとしたが、『男』の眼光に圧迫された喉は声を詰まらせて、それは為されなかった。

  

 返答の無い問いを再び思考の中に巡らせる。



 目の前に()る『男』は"誰"だ、と。



 そんな神崎を無視して、『男』はゆるやかに吹く風に目を閉じた。  



「……こうして、大気を肌で感じるのも久方ぶりだ。………しばらく、これに身を委ねていたいと思わなくもないが――――――それが目的で出て来たわけでは無いのでな」



 そう独り心地に呟いていた男はスッと目を開く。
 鋭さの戻った眼が、神崎の腕の中であられもない姿になった千夜を見据える。

 意識のない千夜を見るその目つきは一瞬優しくなったが、すぐに険しいものへとすり替わった。


 『男』は、従わせるような威圧感の籠った声で言い放つ。



「その女を離せ」



 それが耳に響いた瞬間、神崎は叱られた子供のように肩を振るわせたが、陳腐な意地でその命令を振り払った。

  

「…い、嫌だ……」



 それを皮切りに、神崎は駄々を捏ねる幼児のように拒否を誇示した。



「この女は俺のものだ………。力を持つ選ばれた男が……この女を手に入れるんだ。……そ、そうだ、俺は選ばれたんだ。……俺には、この女をものにする資格があるんだよ!! 誰がてめぇなんかに……」

――――――そうか」



 そう呟いた『男』の姿は――――――次の瞬間、目の前から消えた。




「では、仕方ない」




 そう続いた声は――――――神崎(・・)()左隣(・・)から(・・)聞こえた(・・・・)

  

 そして、腕を掴む僅かな握力を感じたかと思うと、



――――――勝手にさせてもらおう」



 鶏肉を裂くような軽い調子で男は神崎の左腕をもぎ取った。



 
 

「ぎ」



 踏み殺された蝉の鳴き声のような短い叫びが最初に無意識に漏れて、



「ぐぎゃああああああ、あ、あああああああ、ああああ、あああああぁぁぁ、ぁぁ、あ、あ、ぁっっ!!!!!!」



 結界に包まれた屋上に絶叫が響き渡る。

 肩から先を無理矢理離された細胞の滅茶苦茶な断面から、ホースの水ように噴き出る鮮血はあっと言う間に神崎の足下に黒い池をつくった。







 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!









 激痛に気が狂いそうな思考。

 再生させる事すらも頭の中から追い出す程の痛みが、脳内を犯す。

 痛みに狂気に走りそうな意識を痛みが正気に戻す、という循環が神崎の中で繰り返される。


「て、てめぇっ!!……お、俺の、俺の腕を………俺の腕をぉぉっ!!!」

「ここにあるが?」



 本体という元から離された巨大な一本の腕が、男の手によって掲げられた。

 ゴミを捨てるように投げ捨てられた腕は、神崎の傍に落ちる。


 だが、それには何かが足りない。


 そう思って男に視線を戻してみれば、




「確かに返してもらった」 




 その片腕に抱かれている千夜の姿があった。






 ◆◆◆◆◆◆







 全ての感覚が麻痺し、奪われていた。



 千夜は完全な無の中で自分がどんな状態にあるのかわからずにいる。  
 視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚――――――五感全てが使い物にならない。


 四肢を動かすどころか感覚すらない。まるで人形のような気分だった。

 糸が無ければ踊れない操り人形(マリオネット)の中に魂を封じられた、そんな気分。


 こんな状態になったのもあの時、ちゃんと瘴気を取り除かずに傷を治癒してしまったせいだった。

 すぐに中和出来ると思っていたのだが、今の自分の身体は以前とは違う状態であるのを忘れていた。

 自責の念に陥っていると、不意に何かに触れているという感覚を覚えた。


 

 …………触感が……戻って来ている?




 触感だけではない。
 聴覚が遠く響くようなものから、はっきりとしたものへ。
 嗅覚が詰まったようなものから、ツンと刺すような血の臭いを嗅ぎ取れるように。


 そして、真っ暗だった視界が白くぼやけた光景変わる。



 

 …………瘴気の浄化が始まった………一体どうして。



 自分の身に宿る"仮初めの霊力"ではまだまだ時間が要る筈だった。

 疑問が巡る中、感覚は段々と鋭さを取り戻していく。

 触感が報せたのは、誰かの腕に抱かれているという報告。



 

 …………誰だ………?



 疑問に応えるように、視界の光景が輪郭と色彩を取り戻していく。

 身体の自由は未だ効かない為、かくんと上を向く首が上がらないまま千夜は視界を完全なものとした。

 千夜の目に映ったのは、見覚えある男の顔だった。 



「……玖珂……?」



 声帯が上手く働かない為、絞り出した声は掠れていた。

 男が千夜に顔を向ける。



――――――、」



 直感だった。
 千夜は、自分を抱く男が玖珂蒼助ではないと悟る。


 見据える青い瞳が、違う存在であることを語っていた。



「お前は………誰だ……」



 その問いに知っている筈なのに見知らぬ男は、痛みを堪えるように目を細めた。


 千夜にはそれが何故なのかわからなかった。
 わかるわけがなかった。


 堪えるような表情を一瞬で掻き消し、男はキツめの目付きを心なしか優しくして、



「大人しくしていろ。――――――すぐに終わる」



 労るような声色に、千夜は不思議と肩の力が抜けるのを感じた。

 同時に、突然巻き起こった砂塵が視界を覆い隠した。








 ◆◆◆◆◆◆








「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇっ!!!!」






 神崎は無我夢中で魔力弾を放った。

 無数の魔力弾は、隙間を空ける事なく生み出され、『男』に被弾する。

 もはや神崎の中には、自分の腕を奪い千夜を奪い、プライドを踏み砕いた目の前の未知の存在に対する殺意しかない。


 コケにされた、という屈辱。

 殺らなければ殺られる、という恐怖。

 二つの感情に支配されている神崎にもはや相手の実力を見極める理性は残っていなかった。



「ははははははははははははははははっ!!!! 殺してやる! 殺してやるぞ! 俺を馬鹿にする奴は全員殺してやる!! 皆殺しだっ! ははっははははははっ!!!」



 狂い笑いながら、神崎は攻撃し続けた。

 限りなく放たれるマシンガンのような撃たれ方をする魔力弾は、正確性が欠けていて標的の足下の地面をも抉っていった。

 やがて、立ち上がった土埃が充満し視界が妨げられると同時に、ようやく神崎はそこで攻撃を停止した。



 
 

「はぁ……は、……ざまぁみやがれっ」



 立て続けに魔力を消費し続けたせいで、疲労が神崎を襲う。


 大きく力を消費してしまったが、それはあとで千夜で回復出来るはずだ。
 今まで以上の力を得ると共に。


 汗にまみれた顔で醜く笑うと、神崎はズタボロの状態であろう男の死体を確認しに行こうと、その場を動こうとした。

 土煙に辺りの視界を妨げられて動き難くて仕方ない。
 それを我慢して数歩歩いたところ、



――――――っ!」



 "それ"を目にした途端、息が止まる。

 薄汚れた黄土色の視界の中である一点が、不思議と青みを持っていた。

 目の錯覚かと瞬くが、何度繰り返してもそれは見間違いではなかった。


 嫌な予感が神崎を襲う。

 まさか、そんな馬鹿なあれだけの攻撃を受けて、と(かぶり)を振った。


 やがて、視界が徐々に晴れていき、周囲が把握出来るようになる。

 それは、神崎にとっての恐怖の瞬間となった。




「この時代の退魔概念が衰退している事は、この小僧の身体を通して聞いていたが………まさか、ここまで脆弱だとはな」




 呆れ返ったようにぼやく『男』の周囲は、あちこち皹入り陥没するなどで壊滅的だった。 

 肝心の男自身は全くの無傷。
 外れたのもあっただろうがあれだけの魔力弾を浴びておいて、でだ。


 更には、姿も先程とは明らかな変貌を遂げていた。

 薄茶の短髪は、醒めるような青さを主張する長髪に。
 特に目立つこともなかった瞳の色も、冷たさ際立つ青へ。


 神崎はその姿が目の前の存在の本性ととった。



「な、何で」

「あのような捻りのない馬鹿正直な攻撃……霊力で相殺すれば造作もない事だ。貴様の相手にして来た退魔師はそんなこともできない連中だったのか?」



 いなかった。

 氷室は防御系結界を展開してこちらの攻撃を防いだが、あれは霊力を守護の概念を添加し加工したものだ。

 本来は咒にのせて構成するそれを思念するだけに省略し、通常の倍の速さで実行した氷室の腕は目を見張るものだった。
 だが、それもこの男には及ばない。


 
 

 何の加工も概念も付与されていない――――――純然たる"力"を行使して相殺した、この男には。



 本来、力から術への加工や攻守の属性をつける為の概念付与は、霊力と言う強大な力がそのまま扱うには手に余るものであるから、少しでも危険性を無くす為に彼らの退魔の始祖達が考えついたことなのだ。

 行き過ぎた威力をある程度抑制する為の枷でもある過程を、この男はすっ飛ばした。

 どれだけ危険でどれだけ驚愕するべき事なのか、最近人間を捨ててこの世界に踏み込んだ神崎は知らなかった。


 唖然と立ち尽くしている神崎に尋ねる。



「もう終わりか?」

「…………っ……」

「ならば次がお前が終わる刻だ」



 恐ろしく冷たく下された死刑宣告に、神崎は凍りついた。

 そして、思考を、肉体を、死にたくないという本能が巡る。

 隅々までにそれが巡った時、神崎は捨て身の攻撃に身を委ねた。



「お、おおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!」


 神崎は生き残るという彼の中でまだしぶとく残っていた人間の性、生き物の本能に突き動かされるがままとなった。
 その渾身の行動として、残った腕を振り上げて男に突進した。


 勝算があるないは関係ない。
 ただ生き残る為に。



「がああああああああああああああっ!!!」



 咆哮を上げて五本の凶爪を目の前に立ちはだかる強敵に振り落とす。

 避ける素振りは見せない。

 ただ、片腕を上げて首を刈り取ろうと向かって来た腕を隔てるように顔の横に持って来た。

 そして、



「おっと」



 『男』は迫る巨腕の脅威に動じることはなかった。
 まるで飛んできた蝿を払い除けるかのような仕草で、豪速の巨腕を弾いた。

 たったそれだけの対応だった。



 
 

「ぐおっ………!?」



 突然、ぐいっと後ろに勢いを持って行かれた神崎は片腕を失って不安定だったバランスが崩れた。

 それに追い打ちをかけるかのように光速の速さで男の腕が閃き、神崎の猛々しい筋肉の防壁を突き破る。

 ブッサリ、と突き刺さった腕は二の腕までズブズブ、と肉を裂いて突き入る。



「おぶぁっ……!!」



 逆流した血液は、出口を求めて彷徨った果てに神崎の口から流出した。

 口が黒く染まった神崎は、気管に入り込んだ血によって苦しみ酸素を求めて舌を突き出した。

 その無様な様を見て男は、く、と嗤う。



「見かけのわりには随分と脆いようだな。……単に魔力の影響を受けて筋肉が活性化しただけか」



 ずぶり、と腕を引き抜くと滝のように血が溢れ出したそこを、男は突き出す形で蹴りを見舞った。

 バランスと踏ん張る力を失った神崎の巨体は、嘘のように吹き飛び金網の柵に叩き付けられた。



「……が…っは……」



 血に俯せ、崩れ落ちながら神崎は恐怖を噛み締めた。


 怖い。
 この男に比べたら、氷室が喚んだ勾陣とかいう式神も赤子のようだ。


 高速の動きを武器とした勾陣の戦闘力は、確かに圧倒された。

 だが、目の前の男はその場から殆ど動いていない。 

 こちらの攻撃を最低限の動きで防ぎ、先程の蹴りもまるで五月蝿い蝿を追い払うかのようなつもりで繰り出したのだ。


 勾陣が赤子なら、自分はそれ以下――――――蟲同然。

  

 化け物だ。
 目の前に佇む存在は"玖珂蒼助という人間の姿"を借りた――――――正真正銘の怪物だ。


 化け物は、手に銀光を宿す何かを握ってこちらに歩み寄って来る。

 それが力なく放り出された手に突き立てられて、初めて何なのかを理解出来た。

 地面に縫い付けるそれは――――――神崎が折った蒼助の刀の先端部分だった。



「ぎゃぁっ! ……て、てめぇ」

「再生能力についても、この男の中から聴いていた。この小僧には聞こえていなかっただろうがな。多少痛みを苦しく感じるだろうが、我慢しろ」



 もうじき感じなくなる、と男は神崎の髪を掴み顔を上げさせる。

 そして、猛々しく生える角を掴んだ。

 途端、神崎は顔から血が引いて行くのを感じた。



「や、止めろ……っ!」



 蒼白になった神崎の顔を見て男は笑みを深め、


「何故? これで楽になる」

「い、嫌だっ。……俺は死にたくないっ……こんなところで死にたくない……!」

「貴様が己の力の糧に殺して来た人間共も、そう思って死んでいっただろうな」



 頑に死を拒む神崎は、出来の悪い頭が思いつく限りの謝罪と反省の言葉を裏返った声で訴えた。

  

「もう、もう殺さない……! もう人間を殺したりしないから………街の隅っこで大人しくてしている! だから……助けてくれ……」



 挙げ句に咽び泣き始める神崎の今更な言葉に男は目を細める。

 そして、低くなった声で問う。



「……貴様は何か勘違いしていないか?」

「……え?」



 突然の言葉に、神崎は呆気にとられ間抜けた顔で男を凝視した。

 同時に微かな希望が湧くが男の眼を見た瞬間、それは呆気無く枯れる。

 先程まで余裕に満ちていたその眼に、確かな怒りが宿っていた。


 しかし次の瞬間――――――竦む神崎の耳に飛び込んで来たのは、予想外な台詞だった。 



「貴様が人間を喰おうが殺そうが(おれ)の知った事か。望むなら好きなだけやるがいい。吾は咎めはしない」



 もはや何が何だかわけがわからなかった。

 どういう事だ。

 では何故、この男は起こっている。

 自分が犯した何に怒りを抱いている?


 答えはすぐにわかった。



――――――だが、この女の件に関しては別だ」



 この発言には神崎だけはなく、腕の中の千夜も目を見開いた。 



 
 

「随分勝手をしてくれたな……この美しい肌に触れた薄汚れた手はこれか?」



 そう言って、突き立った折れた刀身の上に足を乗せ踏む。

 刃は上からの圧迫により、更に肉を通して地面に深く刺さる。

 苦痛に呻く神崎はみしり、と軋む音を聞いて更に青ざめた。



「ま、待ってくれっ」

「死ぬ前に一つ覚えておけ。……血迷って再びこれの前に現れないようにな」



 耳元に顔を寄せ、男はその耳にこびり付かせるように低く囁いた。






「これは吾の女だ。――――――足先から髪の毛一本まで」






    

 ボキリ、と折れる音が静寂の空間に悲鳴と重なって響いた。



















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