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【ア行】




○反概念(黒)

アンチ概念。概念の対極にある概念あってそうでないモノ。概念属性【黒】がそれにあたる。

向こうがプラスであるなら、こちらはマイナスの概念。モノに在るという意義を与えるのが概念であるなら、反概念はその意義に対して略奪・侵食の効果を行う。結果としてモノに起こるのは、前者に対して消滅、後者に対しては変質である。

反概念が及ぼす消滅は、概念同士のぶつかり合いによる相殺ともまた違う。相手の概念の濃度は関係なく、たとえ原色者であろうと反概念の前には一方的に呑まれる以外にない。……とある『異例』を除けば。

よって、これを概念属性とする黒の原色者はあらゆる法則を覆す反則の固まり。



○異端系統

退魔組織のうち一系統。その名の通り退魔組織の中でも異端の位置となる流れを汲んだ退魔組織のことを示す。退魔師とは、神仏などのカミを信仰し崇め奉ることで、その恩恵を武器に魔を調伏することが本来あるべき姿である。しかし、この異端系統においては、信仰・崇拝対象、或いはその他人外(カミ)との交わりを元に強力な異能の力を手にすることをで、魔の調伏を行う。人外との交わる行為によってなされるため邪道として、同胞である他の退魔師たちからは忌み嫌われて、異端視された。だが、禁忌を冒したことと引き換えに、その血脈の一端を担う程度者でも実力は並みの退魔師では及びもつかないほど戦力として飛び抜けている。

人外の血よって退魔師の立場を確立させているだけに、他の系統の退魔組織よりも『血』に対する執着心は誇りや自尊心といったものでは片付けられないほどの尋常ではない妄執ぶりを孕んでいる。そのため近親婚だけではなく、果ての近親相姦などといった異常行為すらも彼らの間では常識とされるなどといった道徳的な破綻も見られる。そうした行為で否が応にも衰退や弱体化などの訪れる一族の危機を乗り越えている彼らにとって、四百年ごとに現れる【混血種】とは限界期に待ち望む頼みの綱であり、宝でもある。

○WG

下崎三途によって経営される喫茶店。正式名称【Witch Garden】。

開店時以外は下崎三途自家製の特殊な結界によってその存在は世間から隠されており、道行く通行人には店が在ることにも気づかない。降魔庁対策としても使われている。

店の奥やその二階などは下崎三途の自宅となっている。建物自体は広くはないが、空間術式によって部屋がいくつも増築されている。黒蘭曰く「セコい」。

経営に関しては、三途自身が趣味で始めた副業でしかないので儲けようという向上心はほぼゼロに等しい。千夜を従業員に雇っているが、小遣いをあげる名目でしかない。



○鬼子

混血に対しての蔑称。

親に似ない子という混血の特性に対する皮肉もこもっている。



○澱

非日常の更に凝り固まる奥底の裏世界。

まるでビーカーの底に滓が溜まったような、そんな世界。

千夜や三途は己を「澱の住人」と称している。

蔵間恭一の言葉に則れば、禁忌の領域ともいえる。



○陰陽系統

陰陽師という形態をとる退魔組織を指し示す。数では最も勢力を誇る一系統。しかし、戦力の質は才能や努力次第で、ピンからキリ。平安時代にて都で栄え、現在でも京都を始めとした関西にて数多くの組織が拠点おいて、存在する。なかでも、表の土御門と裏の葦谷は系統の中の最高位にして代表格として君臨する。







【カ行】



○概念

この世の全てに内包された存在の要。これなくして如何なるものも存在はありえない。

存在としての概念、意義としての概念、属性としての概念などその形は多種多様。

当たり前のように在りすぎて、ヒトが忘れかけているモノ。魔術師などはこれを説いた概念理論を学ばずして魔術の習得は不可能。

術式の制御や霊装の加工などにも応用される。

対極に位置するものとして、反概念がある。



○カミ

世界を構成する生命の二対のうち一方。ヒトから見た人外。神と称されるモノ。永遠種あるいは無限種。

ヒトよりも遙かに世界に近い存在であるがゆえに万能に近い力を有する。不老不死などもその一つ。逆にそれよって時間の流れから弾かれており、ある意味世界から遠くもあるという矛盾を抱える。

ヒトとはあらゆる点で対照的で、世界が生んだ作品とするなら「完成品」の分類。しかし、それゆえにそれ以上の変化や進化はありえない。完璧であると同時に停滞の象徴。

概念の影響を非常に受けやすい存在で、ヒトの認識と信憑性次第では弱体化も強大化も起こる。対極に位置するヒトに対しては、興味や侮蔑、軽視など様々だが、そのヒトによって振り回されている。これは、ヒトによって世界が動かされているために、その世界の影響を受けやすい彼らにとっての万能であるための「代償」である。

不老不死の実質はまさに人間が夢見るそれに相当する。たとえ木っ端微塵にされようとも肉片が一欠片でも残っているなら時間経過に個々の差があれどそこから再生してしまう。彼らの意思で行われているではなく、一種の自動的機能。もちろん、操作の意思が加われば回復速度も俄然上がる(その意識が残っている状態であれば)。といっても、彼らがその状態まで追い詰められることは滅多にあることではなく、四肢が分かたれる或いは一部消失程度では瞬時に回復してしまうため真っ向からでは殺すことは非常に難しい。そもそも彼らに他者や同種への闘争意識(或いは向上意識)はヒトと違って薄く、ましてや殺害衝動などは存在しない。特に真性の純血は、この潜在的な縛りが一層強く、感情も何処かヒトのそれとは一線を引いている。

 ただし、世界、ヒトの思想に酷く影響を受けやすくあるため、宗教的思想の広がりによって生じた悪魔や邪神と呼ばれる魔属といった欲望や本能を露にしたモノも存在する。



○神降ろしの器

神巫たちの間での最高位の霊媒としての異能。文字通り、ヒトであるにもかかわらずカミをその肉体を媒体としてこの世に顕現させることを可能とする。

この異能を持つ者は、生まれながらにして身体に無限の亜空間を持っており、それを『伽藍堂』と呼んでいる。並大抵の神巫ではカミなど降ろせば、肉体が内から弾け飛んでしまうところをそうならないのは、当人の雑念などが一切入り込むところ及ばない無の空間があるためである。



 

○久遠寺医院

久遠寺黎乎を院長として経営される個人経営の医院。表向きとして一般人相手にも営業しているが、裏の霊的治療が専門。看護婦は優秀な霊医師が揃っている。ワケあ患者も差別することなく受け入れてくれるが、治療の際には年齢詐称バリバリの院長先生のお目に適うとつままれてしまうかもしれない。女性の場合は違う世界がチラリ。しかし、これも一種の等価交換である。

ただしブサイクは診断すら拒否られるので、その場合は目鼻立ちのいい友人・知り合いが必要。しかし、もれなく友人のアフターケアが必要になるので、よく考えてから来ましょう。



○化生

化生の者。妖怪、と称される存在。

しかし、魔性ではない。本来はカミであるが、姿形が異形であるために人々に恐れられていた。また、退魔師が魔性の弱体化により己の存在意義が薄れていくのを危惧し、彼らを排除対象として取り入れてしまった。

人間の都合によってその存在を貶められた彼らは、当然の如く人間や退魔師を嫌悪している。



○原色(者)

元素にして純粋色。各色系統の統一色。

五色の色彩概念の起源である原色を概念属性に持つ者。

戦闘になった場合、より強い概念に惹かれる性質である霊質粒子が全て原色者に持っていかれてしまうため圧倒的不利になる。勝ち目はほぼないに等しい。

遭遇する確率はマンボウの子が生き残る確率くらい(十億分の一)低い………のはず。

作中では、玖珂蒼助(或いはその中のカミ)が青の原色者であると判明している。



○降魔庁

退魔の国家機関。帝の時代から傍に仕えていた鞍馬(蔵間)一族が代々総帥として機関を率いて日本をいう国を影で支えてきた。といえば聞こえはいいが、実際は裏でいかなる時代も国を裏で支配してきたというのが本当。何も知らない一般人たちがいる世俗は退魔の一族たちに作られた平和な箱庭のようなもの。

徳川の時代までは京都に本拠地を置いていたが、大政奉還によって天皇に政権が戻ったので東京(江戸)に本拠を移動。これは人口密度の高い土地に魔性が発生しやすいという考えも含まれている。この移動後に現在ある形としての降魔庁が新政府と共に影で設立。

構成職員は各退魔組織において跡目を継ぐに及ばない三子四子以下といった者達。或いはその分家の人間。実践経験を積ませるために次期跡目を修行として所属させる例もある。

各県に支部を置いている。



○混血種

カミとヒトの混血。禁忌の結晶。もう一つの不変の形。

カミの強大な力と、ヒトの寿命を併せ持った存在。ヒトもカミでもないという世界の法則から外れた異端種。退魔の血族の中には、これを内包して栄えた異端系統という括りが存在する。

世界から外れているため、転生の法則からも一部外れている。一度混血として生まれると何度転生しようと混血として生まれるようになっている。これが混血によるある意味での不変の形である。ただし、彼らが転生をするには、己の血脈に沿った者が母胎或いは種として必要。血脈が絶えてしまえば、混血は転生先を失い、魂は消失する。

身体能力が高く、重傷を負おうと時間さえあれば回復する。これは世界に近いカミの性質を受け継いだ結果であり、霊質粒子を吸収しやすい体質によるもの。

日本の血族内では、「半妖」や「鬼子」などと呼ばれて、忌むものとして見られている。








【サ行】



○雑種

最初からカミとして生じたわけではなく、ヒトから変じて成ったカミ。稲荷や釈迦、犬神、使い魔などが例。本編にてこれに該当するには、BSと上弦。

尊い死を遂げた魂が昇華した場合が多いが、中ではカミの目に留まり、血を分けられることで眷属として生きながらカミに昇格することもある。

カミであることには変わりないが、「成り上がり」と呼ばれ、読んでそのままのとおり純血のカミからは下に見られている。



○色彩概念

存在の属性を色として定義する概念。青、赤、緑、黄、白の五つの元素と概念理論【聖魔の両極】を基に、個々に生まれながらにして宿る。

より濃度が高ければ高いほど、強い概念を宿した存在として潜在能力にも顕れる。

濃度の違いと例として表すなら、濃ければ「藍」など、薄ければ「水色」などという表現になる。

その頂点が五名の原色者。他はそれぞれの系の眷属色とされる。

六つ目として【】が存在するが、これは他の系統の五つとはまったく意義を違えた異端として捉えられている特殊な概念。これに連なる概念はなく、基本は原色者のみが存在する。いわずとしれた本編のあの人物であるが。



○SHOP

特殊な武器・道具を扱う裏専門店。

大半の客はフリーランスの退魔師。しかし、扱い商品はあまり品質がよくないらしい。

裏を語るだけあって店は地下などの人目のつきにくいところに構えられている。



○純血

生まれも育ちもカミさまであるカミを指す。いわゆるエリート。カミさまの方でもそういうのはあるらしい。

カミから見れば、とても誇り高いこと。わかりやすくいえば、格式高い家のお嬢の自分の生まれに対するそれと同等の意識を常時持っている。そんなわけで下々の民(ヒトや雑種)に対しての視線は冷たく、大変お高く止まっているケースが多い。

しかし、その実力は途中参加の雑種と比較すると二段も三段も高いところに位置する。



○聖魔の両極

色彩概念に取り付けられた定義によって判別を行う在って無き秤。

青、白、緑は神域。赤と黄は魔の領域。どちらかにより近いかでその概念の持ち主の気質が決まる。両端の異なる色同士が交じり合った概念属性である場合に持ち出される論理。たとえば、紫紺であれば赤4:青6であるため神域寄りであるということになり、逆に赤紫であれば赤7:青3であるので魔の領域寄りになる。これは、己のどちらの気質に合わせて力を高めていくかを定めるために使われる。



○神道系統

神巫、巫女などにて構成される退魔組織を指し示す。特定のカミを奉って恩恵と加護を授かる武道系統や陰陽の理(世界の理)を理解して術式を習得する陰陽系統とも異なり、自然そのものを崇拝し自らを清めること同調をはかり、自然そのものから恩恵を授かることを手法とする。その清浄さが霊力の高さや霊魂との感応が可能などへ顕れ、またその反面として穢れに弱いという弱点にも現れる。祝詞や御祓いによる鎮魂や、霊剣での伏魔をもって退魔師の体現を維持している。系統の中では、密教系統と並んで血に対する執着心は薄い方にある。ただ、女系一族が多いため、女尊男卑という退魔組織の中では珍しい傾向を持ち、当主は女性が多い。神道系統は、男よりも女の方が霊力が高いことが多いためであるらしいが、今となっては単なる形式化となっている一面もみられる。

また、青森の朝倉と伊勢の五十鈴の東西代表二家では、量産型霊剣【十挙】の製造も行われている。更に、一族が断絶したことで使い手を失った霊装の保管管理なども請け負っている。







【タ行】



○退魔概念

世界が内包する概念の一つ。原則的な概念。これなくして、異能もカミも存在しえない。現代においては世界に『非日常』という部分を浮き上がらせる不可視の概念。異常、非常といった事態や出来事は、この概念があるからこそ存在し、退魔師や魔性、カミも同様である。かつては、そんな名称もなく、非日常の象徴たる退魔師たちにも認識されてはいなかったもので、神々を除いた生きとし生けるものの無意識下にあることが本来なら当然のはずだった。

が、しかし時代の流れがそれを阻む。人が、世界がなくては生きることはおろか存在することすら出来ないように、その反面として、世界は人によって動かされ、人の意志次第で姿を変えていく。時代の流れとは、まさしく人が世界を動かすことで起きること。そして、信仰や神秘への信憑性などもその流れの中で変化していくことを定められている。人間の信仰心や神秘への信心深さは、まさしく退魔概念の土台ともいえる。それが薄まり、忘れゆく者が増えていく時。異能者たちの中で、その概念が無意識から意識的に浮き彫りになっていく時。それが退魔概念の衰退の始まり。人と魔は均衡状態にあるため、どちらか一方が偏って増長することも減衰することもなく、両者が同等に衰えていくようになっている。(退魔作業とは、一種の自己処理である。そのため、人が自分(魔)の後始末をできないようでは循環しないので、人の異能だけが衰えてはバランスが崩れてしまう

退魔師はこの退魔概念の衰退を危惧し、消滅を恐れているが、実際に消滅はありえない。何故なら魔が存在する限り、その処理機能を促すものとして退魔概念は存在し、人が存在する限り、魔もまた絶えることはないからである。これに気付いている神々にとって、人間のこの足掻きは正直な話、滑稽以外の何物でもないだろう。



○退魔師

人類の守護者。魔を退かす者。調伏者。

異能者に数えられる存在。日本における呼び名であり、海外では悪魔祓い、祓魔師(エクソシスト)と呼ばれている。対人外に対する人間側の対抗勢力だが、人間の不の感情を取り込んで怨霊悪鬼悪霊邪霊に堕ちた霊魂を調伏・浄化させることが主本。悪魔や邪神などという本能とか欲望強めのカミは何故か現世に出てこないので現代においては長いこと交戦していない……が、本編においてはその状態が覆されることとなる。



○退魔組織

異能者により創設された対人外組織。日本においては、それぞれ特定の血族を為す集団組織の統合的な総称。大きく分けて【武道系統】、【陰陽系統】、【神道系統】、【異端系統】の四系統が存在する。

呼んで字の如く、魔(人外)に対抗し、調伏することが生業。



○月守学園

渋谷区に建つ私立高校。学園長は「黒江蘭子」という黒髪美女。秘書は強面のでっかい男。双方誰かに似ている。

奇抜かつ自由な方針を抱いた校風に、年間行事に際には一騒動起こらずして終わらないという噂か否かの話に惹きつけられた好奇心旺盛な若者たちが集う。

毎年何人か問題児が混じっているが、去年は大収穫であったらしく寄せ集めてみたら見事一クラス出来上がったという。それが今の2Dである。

入学は決して難易度は高くない。というよりも割りと安易に入れる。何故なら、偏差値の上下の間隔が恐ろしいまでに広く長く開いているからだ。中学時代を好き勝手して散々な経歴を残した挙句に基本馬鹿な蒼助が無事入学できたのも頷ける話なのである。

こういった低い部分に不良とかも食い込んでくるわけで、当然不良グループなども出来上がってしまうのだが、そんなのもよりもずっと手強く厄介な某生徒一群があるのであまり恐れられたりせずガンガン教師は突っ込んでいく。例のクラスに青あざどころか人生に修正不可能な傷を負わされることに比べたら不良を相手にするほうがいい。教師にとっては不良と悪魔だったらどっちと戦いたいと聞かれているようなものである。よって、不良を選択。タチが悪かろうが所詮は人間。しかし、時折やってくる新任は当然そんなことわからず合っているようで実は大ハズレな方である2Dへ。先駆者である先輩たちが止める間もなく突っ込んでいってしまった背中が最後に見た姿だった……という一説がその後にやってくる新任たちに語って聞かせるのが既に教員たちの恒例となっている。

期末テストなども当然あるが、これも差が開く。追試では拭い切れない馬鹿も何人かいる。そんな彼らには俗・追試と最後の救済にして屈辱が待つ。教科書の問題そのままという素敵な問題で、しかも解答を見てやっていいというこれ以上にない夢のようなテスト。我らの主人公がこれを受けていないことを祈ろう。



○土御門

平安の時代に都に名を馳せた稀代の大陰陽師より派生した千年の歴史を持つ、陰陽系統の一族。かつては『安倍』だったが、南北朝時代以降は土御門に改姓した。

表の土御門、裏の葦谷として、この系統の最高二大勢力の一派に君臨し続ける。そのため、一族内でのプライドや驕りは、それはそれは大いに膨らんでいる。退魔一族全体の問題とされている弱体化傾向もこの一族も例外なく影響しており、名前負けの実力足らずな人材も少なくない。しかし、長きに渡って最高位の座に居座り続けていた彼らは危機感がイマイチ薄い。

表向きは、陰陽系統だが、実は開祖が混血であるため異端系統でもある。ぶっちゃけ彼らが千年も続いたのは、四百年に一度生まれる混血種による血脈の盛り返しが理由としては大きい。

開祖より契約が続く最強の式神【十二神将】が代々当主に受け継がれ続けている。しかし、これら十二柱のカミを全て使役するのはかなり難を極めるところあり、それに成功したのは初代と四百年前の混血種、そして次期当主として控える氷室雅明だけである。






【ナ行】









【ハ行】



○半妖

日本における混血種の別称。

これを聞いた人の大体が某犬耳主人公を思い出すだろうが、堪忍。

通称ではあるが、ギリギリ蔑称ではない。



○ヒト

世界を構成する生命の二対のうち一方。短命種あるいは有限種。

本作では人間に限らず、寿命という命に限られた時間を持った生命全てをひっくるめた名称として使われる。よってイヌとかネコとかムシも該当する。

カミが「完成品」であるなら、こちらは「未完成品」。万能には程遠い未熟さ。感情や自我を強く持ったことへの代償。作中では、推測として理性よりも欲が強いため、完成した程度では満足しないという人間の性質を踏まえて、あえて未完成に留めたと上げられている。その代わりに、「無限の可能性」と「進化」を有する。それゆえに、その種も統一されることはなく、無数の個性、また異能者や超能力者などという多種多様な結果を生む。



○星詠み

星々(=世界)の意思を見聞きする預言者にして予見者。あるいはその一族。退魔の血族だが、他のそれらとは一線を引いた特殊な一族。

その異能はいわゆる【未来視】。世界が人という数式に組み込まれた可能性を演算して叩き出した答え―――――『未来』を星詠みは受信し、人に予言として伝える。未来を見通す者として全能者と謳われるが、本人たちからは皮肉以外のなんでもない。

可能性としての未来を聞き、確定とされた未来を視る二つのパターンに分かれている。前者は何らかのイレギュラーな行動によって回避の余地があるが、後者には既に定まった未来であるため抗う術はない。後者は更に、自動的機能のようなもので当人の意思では使えず突然ふって降りてくるもの。志摩はこの異能をカンニングと称している。








【マ行】



○魔眼

眼球を媒体として発動する異能。その効能は概念属性に大きく左右される。

通常は「服従」と「魅了」の二種類の効力に分かれているが、時折変化球な特殊タイプが出現することもある。某蛇頭髪の化け物の石化の魔眼などが良い例。概念の純度によって効果の強弱は分かれるが、原色者ともなると一睨みで精神を砂にできる。ザ・マインドブレイク。

しかし、先天的異能の中でもかなりレア度が高く、しかも混血種と高レベルの純血のカミでなければ入手不能である。



○魔術

幻想。奇跡の劣化。夢幻の刹那の産物。

術者のイメージを要とした異能モドキ。異能者の術式における魔力の固定をイメージで補うことの逆に、イメージの固定を魔力で行った果てに成す具現化。本来の役割が逆転してしまっているため、当然本物の異能により引き起こされる術式の具現化には到底及ばず、ぶつかれば敗れるのは魔術である。魔術師は、己の魔術を奇跡――――魔法へと昇華させることが目的であり、悲願としている。



○魔生

【世界】から意図せずして生じるイレギュラー要素。ヒトが生む副産物。

人間の影として欲望から滲み出る黒い染み。或いは、怨恨や執念を遺恨として残留させた魂が瘴気を含んでしまったモノ。

主に、怨霊悪霊邪霊悪鬼と称される魑魅魍魎(この中に妖怪は含まれない)。

【退魔師】の宿敵とされる。

これらが猛威振るったのは平安から戦国時代までの全盛期。現代では、退魔概念の弱体化に引きずられてかなり力を落としている。ヒトの心の隙や欲望、ヒトの念の込められた物品などに取り入って器としなければ、単体では具現化すらできなくなった。



○魔力(霊力)

魔術、呪術などの術式を発動させるエネルギー。

本来はヒトの生命力であるが、先天的に生命維持のに使うための必要以上のそれを持つ者は、術式などの神秘の力を発動させるのに用いることができる。そして、周囲の大気に混じる霊質粒子に感応、連結させ概念侵食しすることで己の魔力に変換させて増量。術式を練る。魔力が強ければ強いほど、感応させる霊質粒子の量やその感応範囲も広まるわけで、異能者と魔術師ではその差は埋めようないほど開いている。

魔力の使い道は、大きく分けて三つ。

 ・生命維持するための生命エネルギー。

 ・霊質粒子を魔力へ変換するための作用力。

 ・術式を構成するための原料となるガソリン。

ちなみに霊力と魔力の違いはほぼない。外国の魔術師と日本の退魔師によるニュアンスの違いくらいしかない。 







【ラ行】



○霊質粒子

マナ、とも呼ばれるが舞台が日本なので、一応日本語読みで。

神秘的な力の源とされる概念。世界の大気に混じる霊的物質で、魔術や呪術などの術式を用いるのには欠かせない物質。実は、その実体は無数の人格を持たない最下級の小さな精霊(カミ)なのだが、それ自体の力は極小で意思もないので、ただただ世界のあらゆる場所でふわふわ漂うのみ。空気に混じっているため、山の澄んだ空気の中にいて気分がリフレッシュされる要因も呼吸で取り込んだ霊質粒子を生命力に変換しているからということになる。

これらは概念あるが為に概念に引き寄せられる。よって、概念属性の影響を受けやすく、より強い概念の持ち主の元へ収束していく。

草木や石、土地や川などの自然物に霊質粒子は溜まりやすく、それらが蓄積されて年月を積むことでカミが生じる。また、人の手で生み出された化学物質には霊脈が存在しないため一切付着しないが、自然物を用いた物などには馴染みやすくこれまた蓄積すると自我が生まれて憑喪神が付くこともある。



○霊装

 霊力を込められた武装の総称。対人外に向けた殺傷力を持たせることを目的として製造される武器。霊媒と異なるのは、霊力を放出する触媒としての補助の役割を持っているのではなく、それそのものに既に異能と呼べるべきものが宿っている主体である点である。更には、術者の霊力を引き出すことを目的とする前者に対して、後者は霊装そのものに秘められた能力を引き出さなければならない。故に使用できる者は限られる。

 階級(ランク)がついており、長い年月を積んで使用頻度を重ねても壊れず残り続けるほどの霊装は少なく、数少ないそれらは上位霊装として数えられ、貴重なものとして扱われる。中でも、神属などから賜ったりしたものは【神装】と呼ばれ、一族代々の当主に受け継がれたり、当主選抜の儀式にも利用される。

 上位霊装の中には、意志を持ち出すものある。製造の際に差し出された生贄の魂が宿ったか、或いは年月を経るうちに内側で溜まった霊質粒子が変異して憑喪神が生じたなどいろいろ説があるが、その現象は強力な武器としての顕れとして捉えられている。しかし、使用者に固執して次代の使い手への所有を拒んだり、気位の高い様から所有者を選りすぐろうとする傾向などが多く見られるため、こういった面では宝の持ち腐れになりかねないデメリットも同時にある。本編では、終夜千夜が所有する夜叉姫などにもそういった傾向が見られる。